【知っておきたい】GitLab最新ブログのご紹介 Part16

本記事では、GitLab公式ブログで公開された「GitLab18.7リリース」の記事について紹介します。
GitLab18.7リリース解説
AI自動化と開発者エクスペリエンスの強化
2025年12月に公開されたGitLab18.7リリースは、AIを活用した自動化機能の追加、ガバナンスとセキュリティ制御の強化、開発者体験の改善に重点が置かれたアップデートです。
これにより、チームはより効率的で安全なDevSecOpsを実現できる環境を体感できるようになりました。
1.AI自動化の基盤強化:GitLab Duo Agent Platformの準備
GitLab18.7は、2026年1月予定のGitLab Duo Agent Platform(一般提供予定)の準備リリースとしての位置付けも持っています。
このプラットフォームは、AIエージェントを一元的に管理し、ガイド付きで一貫したAI活用を実現するための中核となるものです。
1-1.カスタムフローによる柔軟な自動化
新しいカスタムフロー機能は、YAML定義によるシーケンスでAIエージェントのワークフローを構築できます。
例えば、失敗したパイプラインの自動診断と修正、依存関係の更新、レビュー担当者割り当て時のポリシーチェックなど、従来は人手で行っていた反復作業を自動化できます。
AIイベントに応じて自動トリガーできるため、DBAやQA、DevOpsチームの負担を大幅に軽減します。
1-2.SAST誤検出判定フローでノイズを削減
静的アプリケーションセキュリティテスト(SAST)における誤検出の管理が、AIにより効率化されました。
AIが誤検出の可能性を予測し、必要に応じて検出結果を却下することで、開発者とセキュリティ担当者は「真のリスク」に集中できます。
一度却下したものは今後のパイプラインでも維持されるため、継続的なノイズ低減が可能です。
1-3.カスタムエージェントのバージョン管理
AIエージェントや自動化フローは、プロジェクトごとにバージョンロックできるようになりました。
これにより、予期せぬバージョンアップによる破壊的変更の回避、ステージング環境で検証した後の本番適用、独自エージェントのフォークやカスタマイズといった、安全かつ予測可能な運用が可能です。
1-4.基盤エージェント制御
管理者はエージェントの有効化や無効化をインスタンスやグループレベルで制御できるようになり、企業のセキュリティポリシーに基づくAI利用ガバナンスが強化されました。
1-5.Data Analystエージェントでデータ分析を簡素化
新たに追加されたData Analystエージェントは、自然言語でGitLab内のデータを探索できます。
GitLab Query Language(GLQL)クエリを自動生成し、イシューやマージリクエストのステータス分析、チーム活動の傾向確認、ラベルや担当者ベースの集計などを、ダッシュボード不要で簡単に実施できます。
2.コアDevOps機能の改善
GitLab18.7は、AIによる自動化だけでなく、従来のDevOpsワークフローも強化されています。
2-1.パイプラインの動的入力選択
UIからの動的ドロップダウン選択を使い、パイプライン実行時に必要なオプションだけを直感的に選べるようになりました。
これによりYAML編集不要でパイプラインを実行でき、ミスやYAMLの複雑さによる障壁が軽減されます。
2-2.CI/CD Catalogの公開ガードレール
CI/CD Catalogへのコンポーネント公開を管理者が制御できるようになり、組織全体で信頼できるコンポーネント管理が可能になります。これにより再利用性と品質の両方が向上します。
3.セキュリティとポリシーガバナンス
自動化やパイプラインの効率化と同時に、GitLab18.7ではセキュリティ制御も強化されています。
3-1.MR承認ポリシーの警告モード
マージリクエストに対する承認ポリシー違反をブロックせずに通知できるようになりました。
これにより、ポリシー適用の影響を評価しながら段階的に導入できます。開発現場の摩擦を減らしつつ、ガバナンス強化を図るのに有効です。
違反は脆弱性レポート上でも可視化でき、連携するセキュリティチームとの対応優先順位付けにも役立ちます。
4.エンタープライズ活用への期待
GitLab18.7リリースは、AIを安全かつ効率的にDevOpsへ組み込むための基盤整備を進めたものです。
AI活用による自動化が標準化されることで、手動作業の削減、品質と信頼性の向上、ガバナンスと監査性の強化といったメリットが得られます。
GitLab Duo Agent Platformの正式GAに向け、18.7はその基盤となる重要なステップです。ベータ版機能を試しながら、AIの活用戦略を具体化することをおすすめします。
プリセールスエンジニアとしての所感
GitLab18.7は、AIと自動化を現実のソフトウェア開発ワークフローに統合するための重要な進化だと感じています。
特にカスタムフローやData Analystエージェントのような機能は、従来のDevOps自動化を超えて、開発プロセスの「実行知」を引き出す仕組みです。
また、バージョン管理や管理者制御といったガバナンス強化は、企業規模でのAI利用における最大の課題である「信頼性と制御」を確立するうえで有効です。
今後のGitLab Duo Agent Platform一般提供に向けたロードマップを見据えながら、顧客のDevSecOps戦略にGitLabを活用できるかと改めて感じました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
関連リンク
GitLab公式ブログ:https://about.gitlab.com/ja-jp/blog/
DevOps Hub GitLab関連ブログ: /devops-hub/blog/gitlab/
この記事の著者:近藤泰介 -Taisuke Kondoh-
SB C&S株式会社
主にデジタルワークスペース実現のためのソリューション展開、案件支援、先進事例の獲得、協働パートナーの立ち上げを経験。
現在は新規事業開発やDevOps・クラウドネイティブに関する提案活動、販売代理店の立ち上げ、
国内外の新規商材発掘(目利き)/調査といったTec Scouting活動に従事。
また、Microsoftを中心としたビジネス領域の調査・プリセールスも行う。
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