
こんにちは。SB C&Sの舘林です。
Nutanixには「Files」「Objects」「Volumes」という3つのストレージサービスがあります。
名前は知っていても、「FilesとObjectsは何が違う?」「Volumesは通常のNutanixストレージと何が違う?」「どのような場合にどれを選べばよい?」と迷う方もいるのではないでしょうか。
本記事では、それぞれのプロトコルや構成、代表的なユースケース、ライセンスの違いを整理しながら、要件に応じた使い分け方をご紹介します。
1. はじめに
Nutanixは、仮想化基盤としてだけでなく、3種類のストレージサービスを提供しています。
- Nutanix Files:ファイルサーバー機能(NAS代替)
- Nutanix Objects:S3互換のオブジェクトストレージ
- Nutanix Volumes:iSCSI経由のブロックストレージ
Nutanixでは、ファイル・オブジェクト・ブロックという異なるストレージサービスを「Nutanix Unified Storage(NUS)」として統合的に提供しています。
NUSは利用可能容量(TiB)をベースとしたライセンス体系となっており、既存のNutanix Cloud Infrastructure(NCI)クラスタ上でアプリケーションとストレージサービスを共存させる通常のライセンスのほか、ストレージ用途に限定した「Dedicated Mode」ライセンスで安価に導入することも可能です。
用途に応じてFiles/Objects/Volumesを使い分けられることがNUSの特徴です。
2. プロトコル・構成の違い
まずは3つのサービスを表で比較してみます。

こう見ると、同じ「ストレージサービス」という括りでも、アクセス方法もユースケースも大きく異なることが分かります。「ファイルを共有したいのか」「アプリからAPI経由でデータを読み書きしたいのか」「ブロックデバイスとして直接マウントしたいのか」という観点で選ぶのが基本です。
3. ユースケース別の使い分け
Nutanix Files が向いているケース
- 部門ごとの共有フォルダ、ファイルサーバーの統合
- リモート/ブランチオフィス(ROBO)拠点でのNAS代替
- Windowsクライアントからの直接アクセスが必要な業務
Nutanix Objects が向いているケース
- バックアップ製品の格納先(S3互換ストレージとして)
- ログデータや監視カメラ映像などの長期アーカイブ
- S3 APIを前提としたアプリケーション開発・運用
- オンプレミスからパブリッククラウドへのデータ階層化(Azure Blob/GCP/AWS S3へのティアリング)
Nutanix Volumes が向いているケース
- データベースサーバーへの共有ディスク提供
- 物理サーバー(ベアメタル)へのiSCSI直接マウント
- Oracle RACなど、共有ストレージを前提としたクラスタ構成
簡単に言うと、「共有フォルダとして使うならFiles」「S3対応アプリケーションからオブジェクトとして扱うならObjects」「OSやDBからディスクとして使うならVolumes」というイメージです。
なお、よく質問を頂くケースとして、他の仮想基盤のVMDK置き場としNutanix Volumeを利用できるか?といったを頂くケースがありますが、残念ながら対応しておりませんのでご注意頂ければと思います。
4. ライセンス体系の比較
3サービスはいずれもNUSライセンスを適用して利用できます。StarterとProの2エディションがあります。

NUS StarterではFilesの利用に制限があったりVolumesは使えず、基本的にはObjectsのみが対象という点です。「とりあえずNUSライセンスを買えば全部使える」わけではないので注意が必要です。
また、NCIライセンスには、1クラスタあたり1TiBのNUS Pro容量が追加費用なしで含まれています。そのため、小規模なFiles/Objects利用や検証用途からNUSを試すこともできます。
5. まとめ
今回は、Nutanixが提供するストレージサービス「Files」「Objects」「Volumes」について、それぞれの違いと代表的なユースケースをご紹介しました。
3つのサービスは、それぞれ提供するストレージの種類やアクセス方法が異なります。まずは、「データをどのような形で利用したいのか」を軸に考えると、サービスを選びやすくなります。
- SMB/NFSを利用してファイルを共有したい → Nutanix Files
- S3 APIを利用してデータを保存・活用したい → Nutanix Objects
- iSCSIを利用してOSやアプリケーションからブロックストレージとして利用したい → Nutanix Volumes
その上で、必要な容量やパフォーマンス、可用性、レプリケーションなどの要件を整理し、適切なNUSライセンスや構成を選定していくことが重要です。
また、各サービスにはネットワークやDNSなど、それぞれ導入時に必要となる前提条件があります。「どのサービスを使うか」だけでなく、「導入するために何が必要なのか」まで事前に確認しておくことが、スムーズな導入につながります。
本記事が、Nutanix Files/Objects/Volumesを検討する際の参考になれば幸いです。
