SB C&Sの最新技術情報 発信サイト

C&S ENGINEER VOICE

SB C&S

【SB C&S 中田が取材】万全の体制!Pure Storageの保守の裏側

ストレージ / HCI
2025.10.06

こんにちは、SB C&Sのストレージ担当プリセールス 中田です。

さて、Pure Storageというメーカーに対して、みなさまはどのようなイメージをお持ちでしょうか?
オールフラッシュ?永久保証?シンプル?ハイパフォーマンス?
もちろん、これらはPure Storage製品の大きな特長であることは間違いありませんが、パートナー様やエンドユーザー様との会話の中で上記に加えてよく耳にするのが「トラブルが少ない」というお話です。

Pure Storage製品はなぜトラブルが少ないのか、今回は製品出荷や保守の裏側で活躍いただいているユニアデックス株式会社様に、製品出荷体制や運用・保守体制をうかがってきました。その内容をみなさまにお伝えできればと思います!

 

今回お話を伺った方々

  
  ユニアデックス株式会社
  カスタマーリレーション本部
  プロダクトサポート一部 ストレージプロダクト課
  森本 貴宏 様
  
  

  
  ユニアデックス株式会社
  カスタマーリレーション本部
  フィールドサポート一部 ストレージサポート課

  西尾 文仁 様
  
  
  
 

専任担当者が語る、ユニアデックスの役割

中田 : まずはそれぞれのご担当業務についてお聞かせいただけますか。

森本様 : 私はPure Storage製品の主管業務を担当しています。 新製品を取り扱う際に実機検証を通じて、弊社で導入および保守対応が可能であることを確認しています。 お客様先に安定稼働する製品を届けられるよう、責任部署として取り組んでいます。

西尾様 : 私はカスタマーリレーション本部のフィールドサポート部門に所属しています。コールセンター経由で寄せられる問い合わせ対応に加え、現地で作業するエンジニアを技術的に支援するのが私たちの役割です。私はその中でストレージ分野を担当し、Pure Storage製品に専任で関わっています。

ユニアデックス様では全国をカバーするフィールドエンジニアを擁しており、障害発生時には迅速な現地対応が可能です。これは同社の大きな強みと言えるでしょう。

 

出荷前から始まる「安心の仕込み」

中田 : 出荷体制についても伺いたいのですが、どのような作業を行われているのでしょうか。

森本様:出荷の際には、倉庫に納品された製品を開梱し、同梱物のチェックや初期セットアップを行います。お客様希望のバージョンに合わせた調整、電源テストや安定性確認などを経て初めて出荷します。これらの作業については、手順書を整備し標準化されたプロセスで行っています。

西尾様:工場出荷時のバージョンは必ずしも最新・安定版ではないため、弊社での調整が不可欠です。"※Long-Life Release"を中心に検証機で事前評価を行い、推奨バージョンを定めてからお客様環境へ導入しています。

Pure Storage製品、とくにFlashArrayはお客様のもとにとどいたのち、すぐにVolume作成などを行える状態にまでセットアップされてから出荷されています。Pure Storageの特長であるシンプルさの提供に、ユニアデックス様も一役買っていることがよくわかりました。

(※Long-Life Release : 最新機能を搭載しているがサポート期間の短い「Feature Release」を経て公開される、サポート年数の長い安定バージョンのストレージOS。)

 

Pure1と連動する高度な保守体制

中田 : 先ほど西尾様の話の中で、コールセンター経由の問い合わせへの対応の話があったかと思うのですが、Pure Storage製品には特長的な監視サービスである「※Pure1」があるかと思います。電話ではなくこちらでアラートが上がった場合には、どのような対応になるのでしょうか?

西尾様 : Pure1での障害検知はPure Storage経由で弊社に通知されます。サポート担当が受付、必要に応じてPure Storageのエンジニアがリモートで解析を実施し、障害原因の切り分けを進めます。その後、部品交換が必要と判断した場合は、ユニアデックスのエンジニアが日本全国で現地対応します。

森本様:また、予防的な「プロアクティブ対応」も重要です。Pure1からのデータをもとに、Pure Storageから問題の通知が届いた場合、弊社からお客様へ連絡しバージョンアップや部品交換を実施します。

中田 : ありがとうございます。Pure1のアラートはメーカーで切り分けなどが行われたのち、ユニアデックス様で対応しているのですね。

西尾様 : はい。メーカー側のリモートでの一次対応があることで、障害時の切り分けや原因究明を迅速に行うことが可能となっています。

メーカーの仕組みとユニアデックス様の体制によって、迅速なサポート対応が可能な仕組みとなっていることがよくわかります。

(※Pure1 : Pure Storageの各種製品のログをクラウド上に保存し、ユーザー、メーカー、保守のそれぞれがその内容を確認できる仕組み。30秒ごとにログ送信されていることから、ほぼリアルタイムで可視化された情報を確認することが可能。)

画像36.png

▲ 各種サポート体制図

 

顧客に寄り添うサポート、としての存在

中田:Pure Storageはシンプルさが特長ですが、日本ではメーカーのダイレクト保守サービスは展開されておらず、ユニアデックス様のような保守パートナー様の保守サービスをご利用頂く必要があります。バージョンアップや障害対応などメーカーのサポート部門とのやり取りは英語が基本となっているなかで、保守に関するお客様との接点となるユニアデックス様では、どのような工夫をされているのでしょうか

森本様:Pure Storageの日本法人の方でも各種資料の日本語化は随時対応いただいておりますが、すべての資料のフォローはできてはいない状態です。そのような「メーカーではフォローしきれない部分」の日本語化に加え、お客様先での作業等においてはしっかり工程表を作成して「どの段階で何を行い、どんな影響が出るのか」を明示しています。例えばバージョンアップ作業においては、「コントローラーを再起動するタイミング」「一時的にサービス影響が発生する可能性があるタイミング」などを明示しご安心いただいています。

画像35.png

▲ 作業時に提供している資料のサンプル

西尾様:また、単にPure Storageからの回答を伝えるだけでなく、ケースによっては弊社内で事前に検証を行い、実際にそのバージョンで問題が解消されることを確認してからお客様に案内します。こうすることで「メーカー任せではなく、自社として確信を持った回答」ができます。
加えて、ユニアデックスとしてはPure Storage以外の各社製品ももちろん取り扱っています。我々の部署でもマルチベンダーに対応を行っており、各担当技術者間でのナレッジの共有も行っていることはユニアデックスとしての強みとなっています。

お客様の不安を払拭するための丁寧な説明と、自社検証や蓄積したナレッジに基づいた確かな判断に基づき、知識・経験に裏打ちされた説明。お客様に寄り添うサポート体制が確立されていることがよくわかりました。

 

ユニアデックスが伝えたいこと

最後に、おふたりから伝えたいことはありますか?

森本様:ユニアデックスにはPure Storageを熟知した技術者が揃っています。単なるベンダー依存ではなく、お客様に最適な解決策を主体的に提示できるのが弊社の強みです。

西尾様:Pure1による可視化と弊社の全国サポート網を掛け合わせ、どの地域でも同じレベルの迅速な対応をお約束します。安心してシステムを任せていただきたいです。

画像1.jpg

 

さいごに

出荷前の緻密な準備、Pure1と連携した迅速な障害対応、そしてお客様への分かりやすい説明。ユニアデックス様の取り組みは「安心を提供する存在」として非常に重要であることが今回の取材でよくわかりました。

弊社で提供するPure Storage製品のサポートは基本的にユニアデックス様に対応いただいています。今後ともSB C&Sならびにユニアデックス様をよろしくお願いいたします。

Pure Storageに関する全ての記事はこちらから!

著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第1技術部 2課
中田 浩嗣 - Hirotsugu Nakata -

VMware担当を経て、現在ストレージ担当の中でもPure Storageを専任に担当するプリセールスエンジニア