
❏FortiGateの「GEN(世代)」って知っていますか?
はじめに
こんにちは。SBC&S 橋本です。
みなさんは、FortiGateを導入するときに「GEN(ジェネレーション)」という言葉を耳にしたことはありますか?
普段の提案や運用では「FortiGate 100F」とか「FortiGate 90G」といった型番を元にサイジング・導入をことが多いですよね。
ところが実は、同じ型番でも「世代(GEN)」が違うとHAが組めないという、ちょっと怖いポイントがあるんです。
「え?同じ型番なら大丈夫じゃないの?」と思われた方、要注意です。
この記事ではGENの正体から、確認方法、そして2025年9月現在でGENが存在するモデルをリストアップ。
さらに、購入時に押さえておきたい実務のポイントを整理しました。
❏GENって何者?

GENとは「Generation」の略で、FortiGateのハードウェア世代を指す言葉です。
製造途中で部材変更や設計改版が行われると「Gen1」「Gen2」といった世代の違いが生まれます。
ところが、販型番(SKU)は変わらないことが多いので、外から見ても気付きにくいのです。
❏GENが存在するFortiGateリスト(2025年9月時点でSBC&Sで販売中のもの)
2025年9月時点でSBC&Sで販売中のGENが存在するFortiGateリストがこちらになります。
以下のモデルではGEN違いが存在し、特にHA構成時に注意が必要です。
- FortiGate 80F
- FortiGate 100F / 101F
- FortiGate 600F
- FortiGate 90G
- FortiGate 120G / 121G
このリストにあるモデルでHA構成導入する場合は、GENの確認をおすすめします。
❏GENが違うと何が困るのか?
GENとは「Generation」の略で、FortiGateのハードウェア世代を指す言葉です。
製造途中で部材変更や設計改版が行われると「Gen1」「Gen2」といった世代の違いが生まれます。
ところが、販型番(SKU)は変わらないことが多いので、外から見ても気付きにくいのです。
たとえば...
-
FortiGate 100F/101F → メモリ4GB版(Gen1)と8GB版(Gen2)が存在
-
FortiGate 90G/91G → Gen1とGen2でインターフェースの命名が異なり、なんとHA非対応
-
FortiGate 600F → 基板やインターフェース構成が世代で差異
みなさんの手元のFortiGateはどのGENでしょうか?
ぜひ一度、CLIで確認してみてください。
❏GENが違うと何が困るのか?
GENが違うと何が困るのか?
最大の落とし穴はHA構成(クラスタ)です。
Fortinetが公式に提示しているHA要件は以下の通りとなります。
・同一モデルであること
・同一のFortiOSバージョンであること
・同一のハードウェア構成であること(電源だけはAC/DC混在OK)
つまり、GEN差によってメモリやインターフェースが異なると「同一ハード構成」ではなくなってしまうのです。
実際に「同じ100Fを2台買ったのに、HAが全然うまく動かない」というトラブルの原因がGEN違いだった、という話は珍しくありません。
みなさんの現場ではどうでしょう?
「増設で買い足したらGENが違っていた」なんて経験、ありませんか?
❏GENの確認方法
CLIで次のコマンドを実行するとGEN差を見分けられます。
get hardware status
すると、以下のような情報が出てきます。
===============
メモリ容量(例:4096MBならGen1、8192MBならGen2の可能性)
Hardware Board ID(世代ごとに異なるIDが割り当てられる)
ストレージ種類(eMMCかNVMeかなど)
インターフェース命名(wan1/wan2 なのか、x1/x2 なのか)
===============
このHardware Board IDがGENを表しており以下の表記となります。
GEN1ではHardware Board ID:02
GEN2ではHardware Board ID:03
HA構成ができない場合、GENが異なる可能性がありますので是非確認してみてください。
❏ポイント!購入時のアドバイス
GEN差によるトラブルを避けるため、購入時には以下の点を強くおすすめします。
- HA構成を予定している場合は、必ず購入時にSBC&Sへ伝える
→ 事前にお伝えいただければ、GENをそろえて出荷します。 - 将来的にHAを組む可能性があるなら、まとめて同時期に購入するのが安全
→ 増設のタイミングでGENが変わっていた...という事例も見受けられます
→ 購入後にGENを変更することはできないため必ずお伝えください。
❏まとめ
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GENとは、FortiGateのハードウェア世代のこと。
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GENが違うとHAが組めない/不安定になる場合がある。
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2025年9月時点でGEN差が存在するモデルは80F、100F/101F、600F、90G、120G/121G。
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購入時は必ずSBC&SにHA予定を伝えること。購入後にGENは変えられないため、同時期購入が鉄則。
みなさまの環境が安心して運用できるよう、SBC&SではHA用途が分かっている場合には可能な限りGENを揃えて出荷いたします。
もしご不安な点や確認したいことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
これからも安心・安全なFortiGateの運用をサポートしてまいります。
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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 ソリューション技術統括部 ソリューション技術部 1課
橋本 紗代子
関西の湖畔で動物たちと暮らしています。