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FortiGateの「GEN(世代)」とは?HA構成で見落とせないポイント

セキュリティ
2025.09.29

❏FortiGateの「GEN(世代)」って知っていますか?

はじめに

こんにちは。SBC&S 橋本です。

みなさんは、FortiGateを導入するときに「GEN(ジェネレーション)」という言葉を耳にしたことはありますか?
普段の提案や運用では「FortiGate 100F」とか「FortiGate 90G」といった
型番を元にサイジング・導入をことが多いですよね。
ところが実は、同じ型番でも「世代(GEN)」が違うとHAが組めないという、ちょっと怖いポイントがあるんです。

「え?同じ型番なら大丈夫じゃないの?」と思われた方、要注意です。
この記事ではGENの正体から、確認方法、そして2025年9月現在でGENが存在するモデルをリストアップ。
さらに、購入時に押さえておきたい実務のポイントを整理しました。



❏GENって何者?

画像 (16).png

GENとは「Generation」の略で、FortiGateのハードウェア世代を指す言葉です。
製造途中で部材変更や設計改版が行われると「Gen1」「Gen2」といった世代の違いが生まれます。
ところが、販型番(SKU)は変わらないことが多いので、外から見ても気付きにくいのです。



❏GENが存在するFortiGateリスト(2025年9月時点でSBC&Sで販売中のもの)

画像 (17).png
2025年9月時点でSBC&Sで販売中のGENが存在するFortiGateリストがこちらになります。

以下のモデルではGEN違いが存在し、特にHA構成時に注意が必要です。

  • FortiGate 80F
  • FortiGate 100F / 101F
  • FortiGate 600F
  • FortiGate 90G
  • FortiGate 120G / 121G

このリストにあるモデルでHA構成導入する場合は、GENの確認をおすすめします。



❏GENが違うと何が困るのか?

GENとは「Generation」の略で、FortiGateのハードウェア世代を指す言葉です。
製造途中で部材変更や設計改版が行われると「Gen1」「Gen2」といった世代の違いが生まれます。
ところが、販型番(SKU)は変わらないことが多いので、外から見ても気付きにくいのです。

たとえば...

  • FortiGate 100F/101F → メモリ4GB版(Gen1)と8GB版(Gen2)が存在

  • FortiGate 90G/91G → Gen1とGen2でインターフェースの命名が異なり、なんとHA非対応

  • FortiGate 600F → 基板やインターフェース構成が世代で差異

みなさんの手元のFortiGateはどのGENでしょうか?
ぜひ一度、CLIで確認してみてください。



❏GENが違うと何が困るのか?


GENが違うと何が困るのか?

最大の落とし穴はHA構成(クラスタ)です。

Fortinetが公式に提示しているHA要件は以下の通りとなります。

・同一モデルであること

・同一のFortiOSバージョンであること

・同一のハードウェア構成であること(電源だけはAC/DC混在OK)

つまり、GEN差によってメモリやインターフェースが異なると「同一ハード構成」ではなくなってしまうのです。

実際に「同じ100Fを2台買ったのに、HAが全然うまく動かない」というトラブルの原因がGEN違いだった、という話は珍しくありません。

みなさんの現場ではどうでしょう?
「増設で買い足したらGENが違っていた」なんて経験、ありませんか?



❏GENの確認方法


画像 (15).png

CLIで次のコマンドを実行するとGEN差を見分けられます。

get hardware status

すると、以下のような情報が出てきます。

===============

メモリ容量(例:4096MBならGen1、8192MBならGen2の可能性)

Hardware Board ID(世代ごとに異なるIDが割り当てられる)

ストレージ種類(eMMCかNVMeかなど)

インターフェース命名(wan1/wan2 なのか、x1/x2 なのか)

===============

このHardware Board IDがGENを表しており以下の表記となります。

GEN1ではHardware Board ID:02
GEN2ではHardware Board ID:03


HA構成ができない場合、GENが異なる可能性がありますので是非確認してみてください。



❏ポイント!購入時のアドバイス

GEN差によるトラブルを避けるため、購入時には以下の点を強くおすすめします。

  • HA構成を予定している場合は、必ず購入時にSBC&Sへ伝える
    → 事前にお伝えいただければ、GENをそろえて出荷します。

  • 将来的にHAを組む可能性があるなら、まとめて同時期に購入するのが安全
    → 増設のタイミングでGENが変わっていた...という事例も見受けられます
    → 購入後にGENを変更することはできないため必ずお伝えください。


❏まとめ

  • GENとは、FortiGateのハードウェア世代のこと。

  • GENが違うとHAが組めない/不安定になる場合がある。

  • 2025年9月時点でGEN差が存在するモデルは80F、100F/101F、600F、90G、120G/121G

  • 購入時は必ずSBC&SにHA予定を伝えること。購入後にGENは変えられないため、同時期購入が鉄則



みなさまの環境が安心して運用できるよう、SBC&SではHA用途が分かっている場合には可能な限りGENを揃えて出荷いたします。
もしご不安な点や確認したいことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
これからも安心・安全なFortiGateの運用をサポートしてまいります。






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著者紹介

SB C&S株式会社
ICT事業本部 技術本部 ソリューション技術統括部 ソリューション技術部 1課
橋本 紗代子

関西の湖畔で動物たちと暮らしています。